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“THMIS mama”~お洒落の小部屋~

読んで楽しや、見て楽しい♪お洒落の小部屋が綴る、ユーモアたっぷりに、笑って過ごせる「生活応援情報」ダイエット・エステ・ファッション・社会・ビジネスと、トコトン学んで笑って“ハイ!スマイル~~♪

衝撃…状況…。

  1. 2015/03/31(火) 06:27:42_
  2. 友達、恋人、恋愛、結婚、家庭生活
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ブレーキを掛ける暇などないくらいに追突された瞬間、
愛子と川岸、そして琴美の乗った車は、
追突してきた車の勢いで1メートルくらい左横に移動していた。

右側の路面上には横断歩道過ぎから掛けたようなブレーキの痕跡が…。

愛子の車、主に運転席側のドアは激しく凹み、
外側からも内部の運転者の重傷を感じられた。

現場は一瞬、時間が止まったように静まり、
その数秒後、時間が動いたように事故に周囲の目が釘付けとなった。

周囲の車両も次から次へと停止し、
通り掛かりの人々が1人2人と衝突した車に近づいていた。

愛子はもちろん、川岸も咄嗟の事で、気が朦朧としていた。
愛子は体を左側に投げ掛けたようになり、
左腕は川岸の右太腿の上にあり、
右腕は手首がギアを叩き付けたようになっていた。

ホンの数秒の出来事であったが、何分も経過したような状況。
左のドアに叩き付けられたような状態の川岸が、
ようやく気がついたように目を動かすと、
ひとりの男性が助手席のドアを開けて、
「大丈夫ですか???」
そう言いながら、携帯で話していた。


衝撃…状況…。


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モコのお墓…。

  1. 2015/03/30(月) 10:58:03_
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愛子と川岸、そして琴美が乗った車は、
もうそろそろ栄二の墓に到着するところまで来ていた。

「凄い良い天気ね~この前までの雨が嘘のよう…。」
「ですよね~まさか、今日がこんなに天気が良くなるなんて思ってなかった…。」

「これって…ひょっとしてモコがこんな風にしてくれた…???」
と、愛子がニンマリとして川岸の顔に向かって…。

そして川岸もその愛子の言葉に…、
「ハハハ…もしかしたら…そうかな~???な~んて…。」
「…で、どうするのよ川ちゃん、モコのお墓…???」

「それなんですよね~!」
「…と、言う事は、あれからまだ進展…。」

「ん~~ちょいと悩んじゃってますね…。肝心のヤツがね~!」
「お葬式までは…ね~万事スムーズに行ったんだけどね~!」

「そうなんですよね~!一応…モコの両親とも話はしてあるんですけどね…。」
「えっ…それって…。日下部の墓に…???」

「…ん…、ん~!」
「でも…それじゃあモコが…。」
と、その時…。

「わっ、眩しい…。」
太陽の日差しが前方の対向車線の、
観光会社であろうバスのフロントガラスに反射して愛子の目を直撃。
左折しようとハンドルを曲げ掛けたその瞬間、
右方向からよそ見運転で直進してきたセダンの車が…。

愛子、
「えっ…!!!」


モコのお墓…。


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ウォーキングの途中。

  1. 2015/03/29(日) 07:40:11_
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「ふぅ~気持ち良い~!パパ、ちょっと一休み~!」
「だなぁ…少し休むか…。」

悪天候が続いてから、ようやく天候に見舞われた日曜日の午前中に、
愛犬を連れながら夫婦揃ってウォーキングを楽しんでいた佐伯夫婦。

公園まで差し掛かって、妻の千賀子が夫の勇二にベンチに座るように促す。
「ハァ~気持ち良い。良い汗掻くよな~!」
「ハイ、冷たいの。」

「おぅ…。」

「今頃…、川さん…新谷さんの墓参りかな…。」
「奥さんのお墓ってどうなってんの…???」

「…ん…???まだ詳しくは聞いてないけど…。奥さんの実家の墓に一緒になるか…、都内の葬儀社とあれこれと相談してるって…。」
「ふ~ん、そうよね~!この変じゃ…お墓一つも…難しいものね~!…もしかしたら…良く言う…ビルの中の…お墓…???」

「う~ん、どうなんだろうね~!それよっかさ…千賀…。」
「…ん…???」

「川さんに、良い人…、いないかな…???」
「えっ…女の人…???」

「うん…、俺…咄嗟に…そんな事…思っちゃってさ…。」
「…な…、何を言い出すかと思ったら…、パパ…。…んもう…。奥さん亡くなったばっかりなのに…、何考えてんの…???」


ウォーキングの途中。


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日曜日の古川家。

  1. 2015/03/28(土) 18:35:56_
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「あっ、亨、何それ…そこまでやるか~???」
「へっへぇ~この前、克也君からこのやり方教えてもらったんだ…、どう~パッパ~???」

「うっそ…どうやったら、そんなやり方、出来んだよ…。やっばぇ~なこりゃ~!」

小学5年の亨から格闘技のゲームをねだられ、
今のところ…五分五分の成績でもある古川俊樹が、
朝から子供と一緒にゲームに投じていた。
そこに…、
「ま~だそれやってんの~二人とも…。飽きないわね~!」
と、言いながら、近くのスーパーに、
料理の材料の買い物をして帰ってきた真砂子が、
「あなた…、この前の礼服…仕上がってたから持ってきたわね。」
「おぅ…サンキュ~!また…今月の終わりに着なきゃいけないから…そん時でも良いかなと思ったんだけどね。」

「それにしても会社も大変ね。この前は新谷さん、それに今度は川岸さん。」
「まぁ…な…。良い仕事の最中に前回と今回…だったからな~!」

そう言いながらも後ろの真砂子に頭を向けながら、
顔はテレビのゲームに集中している。

「よっしゃ――ッ亨~これでどうだ~!」
「シッシッシッ…、パパ…!ヒヒ。」

「…なぬ…??? え―――ッ、こんなんありかよ~!」


日曜日の古川家。


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立花の予感…。

  1. 2015/03/27(金) 18:39:23_
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「お父さん、はいお茶、おじいちゃんも。」
「…ん、あぁ、ありがと。」

80になる父親と将棋を指しながら、
腕組みをして次の手を考える立花建夫。

「それにしても大変よね~この前は新谷さん…、そして今度は川岸さん。何かあるんじゃない…、ねぇ…。」
と、妻の正江。

「ん~~別に…何かあるって…何が~???」
と、建夫。

「立て続けに…なんて。」
「何もあるはずないだろ…。新谷んときゃ、ありゃ…、仕方ない、哀しいかな…、事故だったんだ。そう…受け止めるしかないだろ。…それに…今回の川岸…。あいつに限っちゃ~心配ねぇだろ…。新谷とは性格は多少違うが…。あいつぁ…、人に愛されるタイプだ。今回の事で、あいつ…、もしかしたら…もしかするかも…。」

「…何よ、その…もしかって…???」
「ん~~まぁな…。なるように…なるんじゃねぇか…。良く言うだろ…灯台…下…暗し…ってな。」

「何それ…???」
「仕事は順調だ。今のまんまで行きゃ~何とかなるだろうて…。…ん~~あっ、やっぱ~じぃちゃん…、それ…。」


立花の予感…。


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恵美子と友恵。

  1. 2015/03/26(木) 05:08:18_
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テーブルの上の携帯が鳴る。
「ママ~携帯鳴ってるよ~!」

母親の携帯に出ちゃまずいと、
朝練から帰って汗だくの体にシャワーを浴び、
トレパンとTシャツに濡れた髪をバスタオルでゴシゴシと乱暴に乾かしながら、
台所で日曜日の午前中のアニメを観ながらの中学1年の芳美が言う。

リビングで掃除機を掛けていた恵美子が、
「はいはい、はいはい。」
と、走りながら台所のテーブルの上の自分の携帯を取り、
横目で芳美の恰好を見て、
「何、その恰好!」
と、言いながら椅子の端っこに乗せている右足、
その膝に手を当てて、電話の相手を確認する。

「はいはい友恵…おはよう。…うんうん…。うん…。」

会社の同僚、野崎友恵である。

「…て、言うか~愛子さんの気持ちはもう決まっちゃってると思うんだ。うん…、この前のでね。あとはやっぱり…川岸君の気持ちだけなんだよ。私も何とかしたいんだけどさ。いきなりって言う訳には…いかないからさ…。やっぱ…。うんうん。そう…。」

公園のベンチ、幼稚園に入り立ての香澄を連れながら愛犬と散歩中の友恵、
「うん、分かった、じゃね~!」


恵美子と友恵。


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甦る言葉…。

  1. 2015/03/25(水) 06:22:10_
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「つまり…琴が好きな人って言えば、私とパパ、それとモコや川ちゃんが一番身近にいる存在なのよ。それをモコも知っているから敢えて、そういう風に名前付けたんでしょうね~!それも偶然にもその色だし。そして琴がいっつも呼んでいるモコや川じぃ…そのまんまでしょ。」
「そっか…そういう事か…。ふ~ん。」

川岸の言葉が急に小さくなった。
そして…鼻を啜る音…。
それに反応して、愛子も…少し…また…瞼が熱く…。
そしてそんな「モカくん」を抱いている琴美を見ながら、
思い出すのがあの時の栄二の姉の慶子の言葉。

「ママ、いつもと声、違うね、何だか嬉しそう。なんて言われたんですって。そんな事、子供から言われてみなさい、しかも小学2年の…。母親としても、考えちゃうわよね~!」

そんな姉慶子のあの日のあの言葉を思い出しながら愛子は、
チラリと助手席の川岸の顔見て、
「川ちゃん。」

その声を聞いた川岸も…、
「…ん…???」
と、言う感じで愛子を見る。

そんな川岸の目は少し赤らんでいた。
そして…、
「嬉しいっすね~こんなのって…。」


甦る言葉…。


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まだ理由があるの…。

  1. 2015/03/24(火) 05:51:07_
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「あっ、な~るほど~!それで…か~!」
愛子も、「そういう事…。」と言う風に合点した表情で…。
そして琴美が続ける。

「ねっ、可愛い名前でしょ。でもね、まだ理由があるの…、モカくん。」
「えっ、もっとあるの…???」

「うん。この…モカくんは…。」
そう言いながら琴美は、
後部座席に顔を向けている川岸の顔に少しずつ近づいて…、
「川じぃ…教えて欲しい…???」

ある意味では…子供ながら大人をからかうかのように…、
目を流し目にして…、笑いながら…。

「えっ…えっ…何よそれ…琴ちゃん…。何…???」

琴美は自分の口に右手を当てながら…「クク…。」と、笑いながら…。
そんな様子を脇で愛子も…可笑しそうな表情で…。

「何…何…、どうしたのよ2人共~」
と、川岸…。

「実はね…。」

と、真正面に川岸に向かい、笑顔で琴美。
「モカくんのモは、これ…モコおばちゃんのモ…。そして、モカのカは…、これ…川じぃのカなんだって。」

そこで初めて愛子が口を出す。
「しかも…そのぬいぐるみの色自体が薄茶色…、つまりはモカブラウンでしょ。だから…尚更ね…。」

「な~るほど~!」

まだ理由があるの…。


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「茶色だから~モカくん。」

  1. 2015/03/23(月) 10:39:55_
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「えっ…???でも、なんでそんな名前…???モ…カ…くん…???」
そう川岸が後ろの琴美を見て、そして愛子を見て…。
「それってね…。」

そう言いながら愛子はまた「クスッ」と、小さく笑いながら…。
「あっ、ママ、それママ言っちゃダメ、琴が言うんだから…。」
そう琴美が愛子に釘を刺す。
それを聞いて川岸が…、
「えっ…???」

笑いながら愛子が…、
「はいはい、どうぞ、川おじちゃんに説明してあげて琴…。」

そして琴美が言う。
「これね…、モコおばちゃんから買ってもらったんだけど…。名前…何て付けようか琴…、迷っちゃって、そんな時に、モコおばちゃんが教えてくれたの。」
「えっ…モコが…琴ちゃんに…???」

「うん。」
「それで…???なんて…???」

「モコおばちゃんがね、琴美の好きな人って誰…???って聞くから、ママとパパとモコおばちゃんと川じぃ…。って、言ったのね。」
「ふ~ん、それで…???」

「そしたらモコおばちゃんが…。ふんふん、じゃあぁ~こうしようか…って言ってね。このぬいぐるみ…薄い茶色だよね…って言って。薄い茶色だから~モカくんって。」


「茶色だから~モカくん。」


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俺…知らなかった…。

  1. 2015/03/22(日) 05:21:17_
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「えっ…、そんな事あったんすか…???俺…知らなかった…、えっ…???」
「川ちゃんが知らないのも無理ないわよ。」

そう言いながら愛子は自分の口に一本の指を立てて、
そして小さな声で、

「あれって、モコがくじ引きで当てたぬいぐるみなの。モコがそれを琴にあげたのよ。高かったのよ~って言って。」
「くじ引きで…???」

「うん~!つまりはモコと買い物に行ったときに、モコ…くじ券持っていて、丁度そのくじ券が貯まって、何回かくじを引けたの。その時に、見事3等が当たったの、そのときの景品があれ…、と言う訳なのよ。他にもあの時はビール券なんて当たったと思ったけど…、川ちゃん…モコから聞いてなかったの…???」
「あっ、そうか…、確かにそういう事…あったような…、多分、みんな…俺の腹ン中に入っちゃってますね…ハハ…。そうか、そうか、そういう事あったんだ…。」

愛子は微笑みながら川岸と琴美を窺っていた。
と、同時に、あの情景が頭の中に甦っていた。

「お義理姉さん…。」


俺…知らなかった…。


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「これモカくん。」

  1. 2015/03/21(土) 05:27:39_
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車の後部座席のドアを開いて、
無邪気に愛子と川岸がアパートの階段を降りて顔を出した姿を見て、
「もう…ママも川じぃも遅いんだから~早く、行こ、行こう~」
と、口を尖らせる琴美。

そんな琴美を見ながら愛子も川岸も、
「はいはい、お待たせしました、すみませんでした。」
と、頭を下げるしかなかった。

車を運転中に、愛子がバックミラーで後部座席の琴美を見ると、
大きな犬のぬいぐるみを抱えながら、
両手でぬいぐるみのお腹をパンパンパンと叩きながら、
何やら楽しくぬいぐるみに話し掛けている姿を見て、
思わず「クスッ」と…。

そんな愛子の笑い声を聞いた琴美もまた、
バックミラーの中の愛子に手を振る。
そして愛子がまたそんな琴美に手を振る。

そんな様子を見て川岸が、
「…ん…???」
と、後ろを見る。

「お~琴ちゃ~ん、大っきなぬいぐるみだね~!」
「そうだよ、これモカくん。モコおばちゃんから買ってもらったの。」

「えっ…、モコから…???」

そう琴美から言われて思わず愛子を見る川岸…。
「そう~モコおばちゃんから買ってもらったの。」


「これモカくん。」


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愛子の頭の中で…。

  1. 2015/03/20(金) 18:29:42_
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「いや…、川ちゃん、そう…笑うかも知れないけど…、でも…、そうなのよ…、はしゃいじゃって~!」
「へぇ~栄さんの墓参りに行くってだけではしゃぐか~!…でも、琴ちゃんにしてみれば…死んじゃったパパと…唯一…逢える場所…なのかな…???子供ごころに…???」

その時…、川岸の一言、「子供ごころ。」と、
聞いた瞬間に…愛子の脳裏に一つの情景が甦った。

「あっ!!!」

川岸も、そんな愛子の一瞬の閃きに気付きはしたが、
特に意識を引く事もなく…、
それよりも琴美のはしゃぎようが気になるのだった。

けれども、愛子がその「あっ!!!」と、
何かを思い出したような感じに、
少しばかりその場に立ち止ったのが気になって、

「…愛さん。」
と、愛子の名前を呼んだ。

その川岸の声に…、
「あっ…、あぁ…、いえ…、いいの…。うん…。」

全く、何でもない、と言うように、
愛子は足を止めている川岸の下へと足を進めた。

川岸の後からアパートの階段を降りながら愛子は頭の中で、
「まさか…これって…琴…。」


愛子の頭の中で…。


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はしゃぐ琴美。

  1. 2015/03/19(木) 08:10:33_
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そしてまた一番最初に川岸の玄関のドアから外に出るのも琴美。
「わぁ~い、お出掛けだ~お出掛けだ~!」
と、鼻歌まじりにスキップを踏みながら…。

そんな琴美を見ながら、川岸が…、
「愛さん…???」
そう愛子に尋ねるように…。

「…ん…???どうしたの…???」
「琴ちゃん…どうしたんすか…、妙に楽しそうだけど…???」

「えっ…、あっ…、いや…、私にも…ちょっと…そればっかりは…???どうしちゃったの…かしら…ねぇ。家から出る時もそうだったの…。」
「ふ~ん。何か楽しい事あったのかな…???」

「まぁ…気のせいかは分からないけど…。モコの葬式が終わってすぐに風邪拗らせて、学校休んで…、結構熱高かったんだけど、不思議に一晩でその熱も下がったのね。回復も早かったんだけど、それより…パパのお墓参りに行く。モコおばちゃんの事、パパにも伝えなきゃ。川おじちゃんにも連絡してるからね。って、言ったら、もう喜んで、おっ出掛け~おっ出掛け~って、はしゃいじゃって…。」

そんな愛子の話を聞いた瞬間、川岸は…、
「プッ。」


はしゃぐ琴美。


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小さな仏壇に…。

  1. 2015/03/18(水) 05:39:33_
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すっかり風邪も治った琴美、
久し振りに青空が一面に広がる空に父の墓参りと言う事で、
お出掛けが出来ると言う事もあり朝からはしゃいでいた。

愛子の車で川岸の自宅へ。
愛子よりも先にアパートの階段を上り、
川岸の部屋のドアのブザーを鳴らし、ドアの向こうから、
「開いてるよ~!」
と、言う川岸の声を聞いた途端に、
「川じぃ、行こ、行こ。」
と、ドアを開いて部屋の中に入って行く琴美。

「おっ、琴ちゃん来たな~!」
と、言いながら、立ち上がる川岸。そしてゆっくりと、
「おはよ、川ちゃん、準備は…。」
「はいな、愛さん、OKっすよ。」

そう言いながら、まずは基子の仏壇に手を差し出して。
愛子も琴美の手を取り、
「ほら、琴、琴、まずはモコおばちゃんに…。」

小さな仏壇に納められた基子の位牌とお骨を前に、
水を汲んで鈴を鳴らし、そして両手を合わせて目を閉じる。
そして…、
「モコ…これから栄二に報告に、行ってくるわね。」

そう呟いて立ち上がる愛子。そして川岸に…、
「行きましょうか。」


小さな仏壇に…。



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基子の葬儀から…。

  1. 2015/03/17(火) 10:30:15_
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仏壇に手を合わせて目を閉じる愛子。
そして目を開いて亡き夫栄二の写真を見て、
「パパ…モコの事…お願い。」

そして、少し間を置いて…、
「パパ…私…。」

愛子の頭の中には、義理の姉の慶子と、
会社の女子社員、粕谷恵美子の言葉が浮かんでいたのだった。
けれども…、
「どうしよう…。」
と、言う言葉が今の愛子の気持ちそのままだった。

基子の葬儀から一週間が過ぎていた。
川岸も基子の整理をしながら日々が過ぎていた。

前回の栄二の時と同じように、
家族ぐるみで川岸と付き合ってきたと言う事もあり、
基子の整理を手伝いながら一週間が経っていた。

生憎天候が雨続きであり、折からの流行り風邪もあり、
琴美が基子の葬儀の後に風邪を引いてしまい、
2、3日学校を休んだこともあり、
栄二への基子が亡くなった事への報告も伸び伸びになっていた。

ようやく琴美も風邪から回復し、食事も摂れて、
学校にも登校でき、3日後のこの日、
川岸とも栄二に基子の死の報告の連絡をしていた。

「ママ、行こう。」
と、琴美。


基子の葬儀から…。


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灯台下暗し…。

  1. 2015/03/16(月) 08:54:33_
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「うん、そう。川じぃ、優しいよ。」
と、琴美。

「そうか、そうか、川じぃ、優しいか~!そりゃ良かった。じゃあ、琴美ちゃん、寂しくないな。」
にこにこと琴美を抱き上げてそう話す立花。

「部長~!」
と、照れながらも、川岸は…、
「今日は本当にありがとうございました。」
「良い葬式だった。くれぐれも…カミさんの両親…大事にな。」

抱いていた琴美を下ろしながら、
「なぁ…川岸…。」
「はい…???」

「亡くなったカミさんの前で言える事じゃないが…、これからの事も考えろ!」
「はぁ…。…はぁ…???」

「灯台下暗し…って事も…ある…からな。」

妙な事を言う…、そう立花の言葉に笑顔なりにも頭を傾げながらも、
琴美の頭を撫でながら、
「琴ちゃん、良い子にしてたね。」
と、一言。

「ママと川じぃがいるもん、琴…寂しくなかった。」
「ハハ、そうか…。良いぞ~!」

そんな川岸と琴美を見ながら愛子は…一言、
「琴…、川ちゃん…。」

そう呟いてゆっくりと振り返り、基子の祭壇に向かう。


灯台下暗し…。


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琴美を見て立花。

  1. 2015/03/15(日) 06:58:02_
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川岸、そして男子社員は、そんな女性たちの、
決して表面には現れない意識など知る由もなく、
基子の遺影に酒を酌み交わしているのだった。

そして、そんな御斎の流れも時間の経過と共にお開きと運んで行った。
ただ、中には冗談のつもりで、川岸と新谷家の事を思ってか、
「愛子さん、これからも川岸の事、よろしくお願いします。」
と、言う社員もいたが、
「こういう場所で言う話か~???」
と、冗談が笑いを誘ったりもしたのだった。

そんな冗談に川岸自体が、
「そんな…とんでもない、課長に怒られますよ~!」
と、言う言葉に、
「何言ってんだよ、お前が課長だろ、お前が~ハッハッ!」

そんな笑いがあったりで、しめやかにも、ある意味では和やかに御斎は終了した。
社員たちも帰り際に、最後に基子の遺影に、
再度お悔みを言いながら、ひとりずつ川岸と基子の両親、
そして愛子に労いをしながら葬儀社を後にした。

そんな時に立花が琴美を見て、
「琴美ちゃん、パパいなくって寂しいけど、このおじちゃん、優しいからね。」
と、琴美を抱き上げた。


琴美を見て立花。


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一瞬のインスピレーション。

  1. 2015/03/14(土) 05:25:12_
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「もしかしてこれって…!」
実際、粕谷恵美子も全くの一瞬のインスピレーションだった。
まさか自分がこんな事を感じるとは思ってもいなかったのである。

「でも…有り得なくはない。」
と、恵美子がそう感じたのが、川岸からの電話を部長の立花建夫が取り、
川岸の奥さんが亡くなってしまったと周知された時。

瞬間的に恵美子の頭の中に「あっ、愛さん。」
と、言う愛子の顔が思い浮かんだ。
しかも、それがいとも自然に…。

そのインスピレーションは瞬く間に、
恵美子の頭の中で膨らんで行ったのだった。

そしてあの一言。佐伯の…、
「恵美ちゃん…誰か紹介してやんなきゃ…。」

この佐伯の一言でもう恵美子のイメージは固まったのだった。
そしてそれはその日の内に友恵と麻衣子にも伝わり…。
そして愛子自身からしても、自分のあの一言に対しての反応…。

「愛さんも自分で気付いている。」
そう恵美子自身が確信したのである。

もう恵美子自身、川岸の奥さんが亡くなったからと言って、
その哀しみをいつまでも抱いていると言う気持ちには解き放たれていた。
そして、それは愛子も同じであった。

「これで…もう…。」
愛子は…。


一瞬のインスピレーション。


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タガが外れた気分。

  1. 2015/03/13(金) 10:29:36_
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「あんたがいるから皆…笑顔になっちゃうよ。」
と、笑いながら麻衣子の顔を見て思わず吹き出す恵美子。

「あのね…、新谷さんの奥さん、やっぱり…そうだったのよ。」
と、友恵。

その友恵の声を聞いた途端に、
麻衣子も、友恵と同じように…手を口に…。

その時、友恵が…、
「ばか…麻衣子、シ―――ッ!」

けれども、その3人の女性の光景は、愛子にも見て分かっていた。
そして…、愛子自身も…、心の中で…、
何とも複雑な気持ちを隠せずにいたのだが…。

それでも、ある意味では、何かが吹っ切れたと言う意味で、
心の中に何かが引っ掛かっていたものが、
何かの切っ掛けで外れて、詰まっていたものが、
流れが良くなったような感じになってきたと言うのが本音でもあった。

遠目で3人の女性を見ながら…、
「やれやれ…。」と、こころの中で呟き、溜息も出たのだった。

それでも、その溜息も、にこやかな溜息であった事も愛子自身、感じるのだった。

「それにしても…恵美ちゃん…???」

タガが外れた気分。


※※※※※※※※※※※※※

   




楽天的な彼女。

  1. 2015/03/12(木) 08:08:02_
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そんな恵美子と友恵の会話がちょっと気になって、
ちらちらと恵美子の顔に目を走らせたのが、
部署で一番若輩の姿麻衣子である。

同期の男性社員である大森道也との会話に区切りを付けて、
2人の会話に向かい席の方から割って入る。

「先輩たち…どうか…しました???」
そんな麻衣子に友恵が…、
「例の話、クリア~しちゃったわよ…。」
と、にっこりとして…。

「例の話~~???」
と、不思議そうな顔をする麻衣子。

そんな顔を見ながら恵美子が、
「麻衣子…、あなた…。」
…と、そう言いだして、思わず恵美子がニッコリと…。

「やだ…麻衣子…あなた…。」

そうなのだ、姿麻衣子、この女性…、どちらかと言うと、天然…。
物事をあまり深刻に考える事のない性格で…、
逆にその性格が楽天的で部署の社員には、
そういう意味でも可愛がられているタイプの持ち主なのである。

ただ、若輩ではあるが、容姿は至って粕谷と野崎に引けを取らないほどなのである。

「えっ、どうしたんですか…先輩???」

楽天的な彼女。

※※※※※※※※※※※※※

   




す…ご…い。

  1. 2015/03/11(水) 19:02:43_
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その友恵の言葉に恵美子は…。
「…ん…???…うん。…やっちゃった…。」
「やっちゃった…って…、本当に…???」

「うん。」

友恵が…ちょっと信じられないように…、
「ここで…???じゃ…さっきの…???」
「うん。」

「…はっ???す…ご…い。さすがに…恐い者知らずの恵美子さん…。」

周りには余り聞こえないような声で、恵美子に話す友恵…。

「だってさ、こういうところでしか…話せないじゃない。みんなが集まっているところだからこそ、敢えて話すのも良いんじゃないかって…思ってね。」
「…で、肝心の奥さん…愛子さんの方は…???」

と、友恵。恵美子は姿勢を正した様に…、
「あんたも…見てて分かったでしょ。…図…星よ…。」
「へぇ~~だから、あの…舌…???」

そういう友恵を横目に恵美子が頭を縦に振る。
その恵美子の表情を見ただけで、友恵も…両手を合わせて、
思わず自分の鼻を隠すように…、
「すご~い!」

その時に、友恵の目は必然的に川岸の顔を追い掛け捉え、
その目をまた前に戻した。

「そっか~~!」


す…ご…い。


※※※※※※※※※※※※※

   




粕谷の言葉尻り…。

  1. 2015/03/10(火) 18:27:59_
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そんな風に言う恵美子の言葉、その言葉尻りが…。
「恵美ちゃん…???」

愛子は優しく恵美子を左腕で抱えるように抱き締めた。
恵美子の目は閉じられていた。
そして閉じた目尻には薄らと水滴が…。

「私…愛子さんが好きだから、好きだから、幸せになってもらいたくって…。」

愛子は急いでポケットからハンカチを取り出して恵美子の涙を拭った。
「恵美ちゃん、恵美ちゃん。」

その愛子の慌てように気付いた香苗も、
「おやおや…粕…谷さん、大丈夫…???ごめんね…基子の事でいろいろと…。」

その香苗の声で、恵美子も気を取り直し、
ようやく愛子に目配せをして…、自分の席に立とうとする。

そんな恵美子を見て、会社の社員も、「大丈夫か~???」と。

そんな社員の顔を見て、恐縮する恵美子。
友恵の傍の自分の椅子に落ち着いて、恵美子なりに、
「やった!」と言うように、舌を出す。

そんな恵美子を見ながら友恵が…、
「えっ…恵美子さん…まさか…???」

粕谷の言葉尻り…。


※※※※※※※※※※※※※

   




嫌~な女に…。

  1. 2015/03/09(月) 09:31:50_
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恵美子の目が向いているところに、
野崎友恵の顔があるのである。

恵美子の動きが気付かない訳がないのである。
恵美子の動きに気付いた友恵が恵美子の方へ動こうとするそんな友恵を見て、
恵美子の左手が「何でもない」と言うようなゼスチャーを。

しかし…、その愛子の仕草で、
恵美子はしっかりと愛子の気持ちを掴んだと確信したのだった。

それと同時に、友恵も恵美子と同様に、
愛子の気持ちを確認したようなものだった。

恵美子の口から手を放した愛子が恵美子の顔を見て…、
「やれやれ…」と言う顔をした。

そして、恵美子にポツリと…愛子は、
「いつ…そういう風に思ったの…???」
「嫌~な女に思えるかも…知れないけど…。でも、女性だったら、こんな風に感じるんじゃないかな…。川岸君から部長に、奥さんが亡くなったって電話来て、その瞬間。」

「それだけで…???」
「…って言うか~それだけでもう充分よ~!愛子さんの事…心配で仕方なかったから…。」

嫌~な女に…。


※※※※※※※※※※※※※

   




愛子の左の耳に…。

  1. 2015/03/08(日) 07:57:38_
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「…そりゃ…まぁ…そう…かも…知れないけど…、さぁ。」
困ったように、辺りを見回す愛子。

「いきなり…こんなところで、そう言われても…。どう応えんのよ…恵美ちゃん!」
溜息張りに恵美子にそう言いながら…。
左手を弄びながら振り回す愛子。

「ねぇ~どうしよう…???今のま~んまなのかな~???」
自分から愛子に迫っておきながら、結構のほほんな恵美子。

「…って、言い掛けたの恵美ちゃんでしょ。」
「…そう…私…。」

「そう…私っ…て…おいおい恵美ちゃん…。」

「でね…、こ~んなとこで、こんな事、言うのも…なんなんだけど…。」
そう言いながら、愛子の左の耳に、
「…………。」

その恵美子の言葉を聞いた瞬間に、
愛子が、「!!!!」

そして、その次に愛子に行動させたのが…、
恵美子の口を右手で塞ぐ事だった。

そして、言葉を殺したように…愛子は、
「恵美ちゃん!」

愛子の右隣にいる香苗はそんな2人には気付かなかったようだが…、
さすがに、少し離れた席で恵美子の動きを観察していた後輩であり、
中堅の野崎友恵は、恵美子の動きに気付いた。

「あら…恵美子さん…???」

愛子の左の耳に…。


※※※※※※※※※※※※※

   




「このまま~~って。」

  1. 2015/03/07(土) 10:43:49_
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「そうだったんですか、今日はありがとうございます。基子も喜んでますよ。」
そういう香苗に恵美子もお悔やみを言い、
「大変でしたねぇ。」
と声を掛ける。

そんな香苗に琴美が、
「おばあちゃん、琴…ジュース飲みたい~」
と、テーブルからコップを手に、香苗にお願いする。

片や基子の父親であり、香苗の夫である宗雄は、
基子の古くからの幼馴染の友達と昔話の最中であった。

「あれから2ヶ月ねぇ…。」
と、恵美子。
「そう…2ヶ月経った。」
と、愛子。

「今は…琴ちゃんとふたりだけ…。」
「うん、そう…、琴と2人。」

「…でも…。」
「でも…って…???何…恵美ちゃん???」

「ん~~愛子さん…このままなのかな~~って。」

琴美の相手をしながら笑っている香苗、
今の恵美子の言葉は香苗には聞こえていないようだった。

「このまま…って、私…???」
「…だってぇ、他にいないでしょ。他にぃ。」

「…な、何…言ってんの急に…、恵美ちゃん…???」
「だって…こういう時じゃないと愛子さんに言えないし…。」


「このまま~~って。」


※※※※※※※※※※※※※

   




女性社員 粕谷恵美子。

  1. 2015/03/06(金) 08:32:19_
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「みなさん…良くしてくれてますね。」
と、香苗。

「ええ、会社の方々です。みんな良い人ばかりです。」
と、愛子。

そんな愛子に、席を外して、ジュースを注ぎに来た一人の女性社員、粕谷恵美子。
「愛子さん、今回はお疲れ様でした。この前の時からそんなに日も経ってないのに…、大変でしたね~!どうぞ、お口汚し…。」

そんな恵美子に愛子も、
「恵美ちゃんもこの前はありがとう。本当に良くしてくれたわ、大助かりだった。恵美ちゃんに任せて良かった。」
「なになに、私なんてと~んでもない。それに…、いつもの事でしょ。ふふ…。」

栄二の葬儀の際、新谷家の台所の事は粕谷恵美子と野崎友恵、
そして姿麻衣子と言う、会社の女子社員が手伝ってくれたのである。

その中でも粕谷は年長者で、栄二の生前には新谷家の正月の年賀に、
男子社員と一緒に訪れ、常に台所で愛子の手伝いを買っているのだった。

「おばさん、コチラ、会社の粕谷さん、粕谷恵美子さん。」
と、愛子。

女性社員 粕谷恵美子。


※※※※※※※※※※※※※

   




会食の場にて…。

  1. 2015/03/05(木) 05:59:53_
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 そんな葬儀の後の御斎が午後1時過ぎから始まっていた。
今まで、緊張を保っていた川岸。
基子を自分でしっかりと今まで守ってきたと言う自負もあり、
けれども、結局は、その思いも断念。
様々な事が川岸の頭の中で渦巻き、
そして、この御斎の場でそれが崩れた。

そんな姿を見ながらにして少し離れた場所で愛子は、
「川ちゃん…頑張ったもの。」

参列者に涙ながらにビールを注ぎながら…、
その度に、肩を叩かれ、そして抱き付かれ、
励まされ、勇気付けられ…、共に時間を過ごした。

そんな中で、川岸の両肩を思いっ切り叩き、
次に二の腕をしっかり叩き、
「ほい、まずはグイッと行け!」

そう川岸のグラスにビールを注ぎながら、
「よう頑張ったな。前回と言い今回と言い。カミさん、良い人だったよな。まずは飲め!」
と、立花。

二の腕を痛そうに抱きながら…、
内心…本当に痛いのだが…。そんな痛さに…、
「部長…ありがとうございます。…けど…痛いっすよ~!」

そんな川岸の声に一瞬、周囲には笑いが広がった。

「部長…、半端ないっすからね…。確かに…今のは痛い。」
と、古川。

会食の場にて…。

※※※※※※※※※※※※※

   




解れた体…。

  1. 2015/03/04(水) 06:13:24_
  2. 友達、恋人、恋愛、結婚、家庭生活
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そんなに大掛かりな葬儀でもなく、
どちらかと言えば、こじんまりとした葬儀の中で、
基子には常に寄り添いながら、入院生活にも習慣のように、
基子の人生の最後まで基子の傍に居続けた川岸。

そんな川岸の時に震える背中を見て、
そして赤い目を見て、愛子はただ、そんな川岸を見守る事しかできなかった。
そしてそんな川岸の肩をしっかりと叩き、
そして労わってくれたのが、部長の立花。
そして先輩格の古谷や同僚の佐伯に鈴木と言った同じ部署の面々。

そしてそんな男性陣に混じって、
優しい声で労わってくれたのが粕谷に野崎、
そして姿麻衣子と言うように、部署のメンバーが一同に介して、
葬儀の中での川岸を励まし、勇気づけてもくれたのだった。

もちろん、愛子もそのメンバーとは顔見知りでもあり。
以前の栄二の葬儀でも手伝ってくれた事もあり、
お互いに基子の死を悼んだのであった。

男だからと言って、泣かずにはいられない。
葬儀の後で、気の合う同僚の前で、酒を酌み交わしながら、
一気に気が解れたのであろう。

川岸は…、涙が止まらなかった。

解れた体…。


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川岸の肩。

  1. 2015/03/03(火) 11:02:49_
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亡き夫、栄二の部下でもあった会社の社員たちも、
新谷元課長の奥様と言う意識はあったのだが、
それでも、以前の栄二の葬儀とは全く異なる雰囲気で接してくれたために、
社員も上司も気兼ねなく葬儀に参加する事が出来たのだった。

琴美と言えば、特に大人たちが気を留める事もなく、
大人しく振る舞っていた。

時には川岸に付き纏いながら、そして愛子の傍から離れる事もなく、
またひとりで葬儀社の中を見学しながら、
その度に葬儀社の女子社員と時々お喋りをしたりと…。

そして時には基子の母親の香苗と一緒に遊んだりと、
葬儀社での時間を小学2年生なりに過ごしたのだった。

葬儀の流れは以前の新谷栄二の時と同様に予定通りに過ぎて行った。
そんな葬儀の中で、棺の中の基子、そして火葬の前の棺、
そしてその後の棺の中…、
その度毎に、天井を見ながら、時に目を閉じ、
時に目を赤くして基子を偲んでいる川岸は常に肩で泣いているのだった。

川岸の肩。

※※※※※※※※※※※※※

   




基子の葬儀の流れ。

  1. 2015/03/02(月) 06:05:43_
  2. 友達、恋人、恋愛、結婚、家庭生活
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基子の葬儀の流れは全て葬儀社の中で執り行われ、
通夜、そして翌日には出棺、そして火葬が行われ、
最後に祭壇に基子の写真が飾られ、そして周りには華が飾られ、
全体的にしめやかに葬儀は執り行われた。

川岸の会社の同僚やら、上司に重役、
そして基子の親族に、友人知人が日々弔問に駆け付け、
基子に追悼の意を表した。

特に日曜日の葬儀には、
川岸の部署の同僚たちは時間を掛けて川岸を励まし、
一緒に故人に向けて酒を酌み交わしてもくれたのだった。

そして、一番が川岸の影となり、
その場の雰囲気を和らげてくれたのが愛子だった。

以前の新谷栄二の葬儀では、
大凡、自分の伴侶となっていた夫の葬儀であり、
しかも突然の死で身体からの生気は見られなかった面が多かったのだが、
今回の葬儀では、以前のそんな姿とは異なり、
基子を静かに見送り、そして基子に感謝し、
それと同様に、川岸がお世話になっている様々な人々にも、
労いの振る舞いをしていたのだった。

基子の葬儀の流れ。

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