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“THMIS mama”~お洒落の小部屋~

読んで楽しや、見て楽しい♪お洒落の小部屋が綴る、ユーモアたっぷりに、笑って過ごせる「生活応援情報」ダイエット・エステ・ファッション・社会・ビジネスと、トコトン学んで笑って“ハイ!スマイル~~♪

「何考えてんだろ…。」

  1. 2015/07/31(金) 06:23:47_
  2. 友達、恋人、恋愛、結婚、家庭生活
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「よし、これで松下さんにワイシャツ…返せる。」
クリーニング店を出て、そう呟き、足を駅の方に進める。

何故かしら…異性の衣類を持っていると言う意味もあってか、
しかも健介の電話番号も知っていると言う事から、
健介に「…ワイシャツ…クリーニング上がったよ。…」
そんな風にも電話したかったが、そんな瞑想からはすぐさま切り替わり、
バッグから左手に持った携帯もそのまますぐにバッグに戻してしまった。

奈々子の頭には、それでも「こんな私を…一目惚れ…なんて…。」
生まれて初めての経験であり、本当に嬉しかった。
その思いに嘘偽りもなかった。

けれども…けれども…、相手が、余りにも、
そんな自分とは掛け離れた容姿をしていたのだった。

それだけでも「わたしなんて、釣り合いが取れない。」
そればっかりが、今の奈々子を占めていた。

「はぁ~あ。私…、何考えてんだろ…。」

ポツリとそんな言葉を突いて、チラリとクリーニングの袋を見て駅に向かう。
そんな時にすれ違うひとりの女性…後ろから。

「あれ…、奈々子…???奈々子~奈々子…。」
「えっ…、誰よ、私を呼ぶ人…???」



「何考えてんだろ…。」


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これ…預かり書…。

  1. 2015/07/30(木) 11:16:06_
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「じゃ、先に帰るよお疲れ~!」
「お疲れ様でした~!」

ついさっき届いた書籍の処理に時間が掛かり、
ようやく作業終了してスタッフルームに入ってきた奈々子に、
奈津子と康子が声を掛けて出口に向かう。

そんなふたりを見送った後で、
ユニホームを脱いで私服に着替える奈々子。

同じように出口に向かい、通りを歩いて、
何もためらわずにあるお店に入る。

「片倉と言います。昨日のお昼過ぎに預けたブラウス2枚…、これ…預かり書…。」
「片倉…奈々子さんね…。うん、上がってる、ちょっと待ってね。」

クリーニング店である。
昨日の雨降りに再会した健介との…、あのときの健介のワイシャツと、
自分のブラウスの2枚を、お昼後、
書店に戻る前にクリーニングに出していたのである。

奥から店員が2枚の白いワイシャツとブラウスを持って、
「ハイ、旦那さんと奥さんの…2枚ね…。」
「えっ…???」

「気にしない気にしない、勝手に言ってるだけだから…。」

その店員のその言葉に…、顔を赤らめて、
少し頭を傾げながら…「…ちょっと…、違うかな…。」と、
思いながらも…、そんな店員を見ながらも、
小鼻に右手人差し指を当てながら…クスッと、笑いながら…、
「ありがとうございました。」
「こちらこそ…、またどうぞ。」


これ…預かり書…。


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車のフロントを右手で…。

  1. 2015/07/29(水) 09:19:05_
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 駅に着いて数分後…、紗友莉の携帯が鳴る。
「鮎川さん、僕です、ジミーです。」
「はい、鮎川です。私…今…駅の前にいるんですけど…。」

「うん、分かってるよ、君の姿、見えるから…。」
「えっ…私…、見えるって…どこに…ジミーさん???」

「鮎川さん、もう少し、体右に向いてくれるかな…。右に向いて、真っ直ぐのところ…、そうそう、グレーの車…見えるでしょ。」
「あ―――ッあった~!」

何とジミーが車で駅に来てくれているのだった。

「うそでしょ、わざわざ、ここまで来てくれたの…???まじで…。」
そう言いながら、もう既に紗友莉の足はジミーの車の方へ向かっているのだった。

「まぁ…、女性から電話が掛かれば…何とか、そのお礼にはお応えしない訳には…。」

ゆっくりと運転席のドアに紗友莉が近づき、ジミーが優しく微笑む。
そして車のフロントを右手で撫でながら右側の助手席に向かう。



「あっ、いたいた、松下君~紗友、今日直帰って言ってたよ~!」

事務の女性、里中真理子がアトリエにいる健介に伝える。
「は~い了解しました~!ありがとう。」

そう言った後で、
「結構、念入りな打ち合わせになりそうだったから、そんなもんだろう…。」


車のフロントを右手で…。


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医療・介護・福祉求人サイト【メディケア】♪♪

  1. 2015/07/29(水) 09:16:15_
  2. 病院、医学、治療、ダイエット他
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現在…、もしかして御仕事を探していらっしゃる方々…、
おりませんでしょうか…???

その中には、お年寄りのお世話をする仕事に就きたい。
なんて方々がおりましたら、
是非「介護 求人」を覗いてみては如何でしょう。

結構働ける…今の介護の世界ですわよ~!

その理由は、今の高齢者社会にあります。
今後も高齢者をケアする仕事は正に鰻上り状態で、
職員を募集する事になると言えます。

私の周囲にも介護職員の方…いらっしゃいますけど、
職員を募集していると言います。

高齢者の日々のケアとしては、介護の分野でも様々ございます。
それが今回の「メディケア」にはぜ~んぶ情報を、
入手する事が出来ちゃう訳でございます。

しかも介護の世界ではホームヘルパーから介護福祉士、
それからケアマネージャ他、様々の資格保持者もいる訳です。

自分の仕事の実績に合わせても「介護 求人」では、
「是非我が職場に…。」と、手を振っての、
職員を歓迎してくれているんですね~♪♪




そのまま駅に…。

  1. 2015/07/28(火) 05:43:11_
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「電話ありがとう…。ジミーです。…ん???何か…言ってた…???」
「あっ…、いえ…別に何でもないんです。」

思わず背中に冷や汗が伝うような気分になりつつも…。
「今…電話…大丈夫なの、仕事の方は…???」
「あ、はい、先ほどは失礼しました。終わりまして今…通りを歩いているところなんです。」

「えっ…今…歩いてるところ…???って…、どの辺なの…???」

どの辺なの…と、聞かれて思わず…、
「えっ…、何でそんなこと聞くんだろ…???」と、思いながらも…。

「どの辺って…、ここ…は…えっと~恵比寿の…。」
「そっか、恵比寿ね。じゃこれから僕もそっち向かうよ。そのまま駅に向かっててくれないかな。」

「はい…???あの…ジミーさん、これから僕も…って…???」
「じゃね、See you」

そのまま電話は切れて…、
「うそでしょ、そんないきなり…。弱った~!」
と、感じる紗友莉でもあったが、その反対の気持ちでは、
ある意味での期待感も少しだけ、紗友莉の中で芽生えてもいた。

「どうしよう…わたし…これから…???」
敢えて、ジミーにお断りの電話など…。掛けられるはずも…なかった。
「…そんな…恥ずかしい事…。」



そのまま駅に…。


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オレンジ色の雰囲気…。

  1. 2015/07/27(月) 18:57:51_
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辺見との仕上がったサンプルを元に、
打ち合わせをしてお互いに合致した紗友莉、
既に打ち合わせを終了してみれば夕方近くになっていた。

いつも通りに辺見から紗友莉に、食事の誘いがあったのだが、
今回ばかりは丁重にお断りをして取引会社を後にした。

「あらら…紗友ちゃん、今回はダメ…か…。残念…。じゃ…また今度ね。旦那によろしく~!」

そんな辺見の言葉にニッコリ微笑みながら、
「辺見さ~ん、そういう事…言わない~!」

紗友莉が足を進める向こう、太陽が静かに西の空に傾き掛け、
少しずつオレンジ色の雰囲気を醸し出していた。

相手が今何をしているのかは分からなかったが、
それでもどうしても電話せずにはいられない人物がいた。

向こうから電話をするとは言っていたが…。
何故か、今、声を聞かずにはおれない人物がいた。

歩きながら数時間前に掛かってきた電話番号に再び指を押さえ…。
「え~~また…留守録~???…ったくもう…どうなっちゃってんのよ~!」
と、そう言った途中で、
「もしもし…僕です。」
と、いきなり相手の声が耳元に…。
「えっ…あっ、えっ…、あ…わたし…鮎川です。」

その瞬間、紗友莉の脳裏に…、
「…やっぱ~!今の…聞かれちゃった…かな…???」



オレンジ色の雰囲気…。


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母親の顔と…。

  1. 2015/07/26(日) 06:09:19_
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つまり、かつての松下家が経営していた旅館は、
時代の流れからか経営困難になっていた。

しかもその経営難の状態でも経営者としての父親、松下雄大は、
由緒正しい旅館の経営方針を伝統継承として一向に方針を変える事をしなかった。

そんな雄大を信じつつも陰で支え続けた健介の母親、松下瑛子は、
何とか旅館経営を継続しようと、懸命に主である雄大に、
客受けするアイディアを持ち込んだものの、
受け入れられずに、頑固一徹の雄大は経営困難、
そして多額の負債を抱え込んで遂には還らぬ人となった。

哀しみの淵にあった松下家ではあったが、
それを立ち直らせたのが、亡き雄大の妻であり、
そして雄介と健介の母親瑛子だった。

人の喜ぶ顔が好きで、とにかく一緒にいれば笑顔で、
それでいて優しく抱き抱えてくれる母親でもあった。

旅館に訪れてくれる客一人一人に笑顔で、
しかも、訪れた客が、今、一体何をして欲しいかを先回りして、
客にもてなすと言う気持ちを大切にしている人だった。

そんな母親だからこそ、健介は母親の温かさを、
他の女性から以上に子供の頃から体感していたのだった。

そんな母親の顔と…だぶる一人の顔…、
「片倉…奈々子…。」



母親の顔と…。


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一枚の写真。

  1. 2015/07/25(土) 09:38:20_
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その声を聞いた瞬間に…、
「あ~今~…。」
と、同時に、紗友莉の場所からすぐ近くの会議室のドアが開き、
メーカーの担当者が顔を出した。

「あっ、ごめん、ごめん…今…忙しそうだね、じゃ…また…電話するね。」

メーカーの担当者が他の男性と握手をして挨拶をした後、
紗友莉の方へ顔を向き、右手で紗友莉に合図をする。

「すみません…じゃ、また…。」
電話を切り、椅子から立ち上がり担当者の辺見に挨拶をする。

「ごめん、ごめん紗友ちゃん、待たせちゃったね。」
「いえいえ…、コチラこそ…忙しいところ…ありがとうございます。」

「じゃ…紗友ちゃん…、こっち…いいかな…。」
「はい、お願いします。」
そう言いながらサンプルを持ち、辺見の案内に従う紗友莉。


昼食を終え、コーヒーを飲みながら窓の外を眺め、
一枚の写真を見て、少し物思いに耽る健介。
「…この顔…。お袋…。」

実は、健介の母親は九州の長崎で、旅館を経営している。
つまりは旅館の女将である。

その女将の下で副社長となっているのが健介の兄、雄介である。
兄弟2人で、小さい頃から旅館の中で育ってきた。

父親の松下雄大が元々は旅館の経営者ではあったが、
借金苦で病死。



一枚の写真。


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電話の相手。

  1. 2015/07/24(金) 10:43:54_
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まさか…こんな時間に電話が掛かってくるとは思わなかった紗友莉…。
少し躊躇した後に、電話に出ない理由も特になく…、
「はい、鮎川です。」
と、電話の相手に名乗る。

「もしもし…これって…鮎川…紗友莉…さんの電話番号…で、良いのかな…???」
「…あ、あ…はい、私…鮎川…紗友莉と申します。」

「じゃ…、この電話番号で大丈夫なんだ、良かった…ホッとしたよ。」

声に覚えがある相手。
「あ…のぅ…???」

「ごめんね、こんな時間に電話して…。迷惑じゃなかったかな…。仕事…してたんじゃ…???僕…ジミーです。ジミー澤木。この前は楽しい話…ありがとう。」

その声と名前を聞いた瞬間に、紗友莉の鼓動は高鳴り、
何やら額から薄らと汗まで掻き始めた。

「あ…のぅ…すみません。夕べ…、変な電話…したみたいで…。」
「…ん…???いや~全然平気。逆に昨夜の電話で、相手が君だとすぐに分かったよ。夕べの電話のお礼にとあらためて電話したんだけど…。」

「ごめんなさいね昨夜は…。私…あれから眠ってしまったようで、電話あったの…知らなかったんです。」
「そうだったんだ、はは…平気平気。…ところで、今…大丈夫なの…???」



電話の相手。


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紗友莉の携帯に…。

  1. 2015/07/23(木) 06:17:13_
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今は、この恰好のまま、この人と話していても、
自分が惨めに見えると感じ…。

その証拠に周りの客や店の店員の視線も気になり、
「ごめんなさい、私そろそろ…。」

そして、奈々子が椅子から立ち上がり、席を外すと同時に、
「今度は俺の方から電話…する…ね。」

その言葉に一瞬足は止まったが、そのまま歩を進め、
店を出たのだった。


「彼の…電話…番号…。」
昨日の夕方にその電話番号に掛けてから、
何故かしら…削除はしていなかった。
そしてまた書店の朝が始まった。


「工場からサンプル届いてる~???」
と、紗友莉。

「おぅ、さっき届いたばっかりだ。」
と、健介がアトリエの壁のラックに掛けてある、
ドレスパックされたままのファーストサンプルを指差して、
「じゃ…これから行ってくるわね。メーカーに見せなきゃ…。」

午前10時を過ぎたアトリエで、メーカーと電話で話していた紗友莉が、
一度サンプルに目を通し、サンプルを持って、アトリエを出て行く。

メーカーに着けば、担当者が急な会議が入ったとの事で、
少しテラスで時間を潰していた紗友莉の携帯に着電。

「えっ…、この番号…!!!」



紗友莉の携帯に…。


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恰好悪い私…。

  1. 2015/07/22(水) 18:52:13_
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「あなたの事…嫌いじゃないと思います。私みたいな女に、あんな風にしてくれるなんて、嬉しかった、そしてありがたかった。こんな恰好悪い私に…、あんな事までしてくれて…。でも今のあなたには恋人…いるんでしょ。…なら…その…女の人…大切にして下さい。私の事は…。」
「君の事…諦めろって…言うの…???」

「…だって、私とあなた…、釣り合うはずないし…、それにあなたに恋人いるんじゃ…わたしなんて…。」
「片倉…奈々子さん。もしかして…、君って、今のその恰好って…、何かの…カムフラージュ…。」

その言葉を聞いた瞬間に、奈々子はこころの中でドキッとした。

「どうして…それ…???」
「…だって、全く普通なら目立たない、そんなボサボサのフィッシュボーンに、黒縁のメガネ。逆に言わせれば何処に居ても、普通なら蚊帳の外みたいじゃない。でも、本当の姿は、あのモデルの写真の君。全く異質としか思えないけど…。でも、そうしなきゃならない…何かがある。」

奈々子は言葉が見つからなかった。
たったの一度のあの時、そして今日のあの時のたったの2回で、もう…。

「わたし…この人…。」



恰好悪い私…。


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「奈々子、ホラ。」

  1. 2015/07/21(火) 18:58:51_
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「おはようございます。店長、昨日はご馳走様でした。」

いつもと変わりない…、美形とは掛け離れた容姿で、
書店に出社した奈々子が刈谷に向かって昨日のお礼を言う。

「おぅ片倉君、おはよ、旨かったな、昨日は…。今度またな。」

そして女子の更衣室に入れば、そこに奈津子が…。
「おはよう奈々子~!昨日はごめんね、いきなり呼び出した感じになっちゃって…。」
「ううん、大丈夫、楽しかったよ。」

「本当か~い???でも…良かったよ。奈々子、ホラ。」

奈々子が奈津子の方を見ると、奈津子が両手を広げている。
「奈津さん…。」
「ほらほら…おいで、おいで…。」

ゆっくりと奈津子の傍に近づき、奈津子の胸に抱かれる奈々子。
「そうか…、奈々子の相手って…彼かい…。カッコいい彼だよ。あんたにすりゃ~上出来。」

「でも…こんな私には…余りにも…アンバランス…。」
「そんな事はないよ、気持ちだよ、気持ち。見栄えは…確かに…奈々子…。でも、彼はそんなあんたの何処かに気付いたんじゃないのかい。良かった~私も嬉しいよ~奈々子~!」

奈々子の事を喜んでくれる奈津子。
「頑張りな。」

そう一言を残して部屋を出て行った。
そして奈々子は昨日の…健介との…、
「あの~私…。」




「奈々子、ホラ。」


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ふたりの…朝…

  1. 2015/07/20(月) 09:22:21_
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テーブルには数冊のファッション雑誌、
その中でもページを広げられて、紗友莉はさっきからずっと、
録画しておいた映画を観ていたのだが、
その内にテレビ点けっぱなしで、ベッドの上で眠りに入っていた。

結局、高槻真子から聞いた電話番号に一度は掛けてみたものの、
留守電に変わり、その時に、ちょっとした小悪魔的な感じに、
そして留守録状態になり、一言…、
「あの…、私…。」

ただのその言葉だけで電話を切ったのであった。
そして、それから3時間後の午後11時過ぎに、紗友莉の携帯に着電。
けれども、その着電はテレビの音に掻き消され、
電話の相手が誰なのかを、翌朝、知ることになる。

「え――――ッ!電話…来てたんだ~凄~い。私…寝ちゃってたんだ…、んもう…全く~!」


ベッドのデジタル時計が午前6時30分の表示になり、
電子音楽が流れる。
全くその電子音にも反応せずに、それから約5分後に、
いきなり目が開き、ブランケットを捲って上半身を起こす健介…。

辺りを見渡し…、
「な~んだ…おいおい…夢かよ…。でも…今の…。」

ベッドの向こうのソファには、ワイシャツの白が…。

「俺…、紗友…。」



ふたりの…朝…。


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康子の耳元に…。

  1. 2015/07/19(日) 06:23:08_
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「何、トンチンカンな事言ってんのよ奈津~???」
と、康子。

そんな康子に、いきなり康子の耳元に口を持って行って…、
その言葉に康子も「!!!!」

けれども、特に表情は変えずに、茂樹の顔を見て、
「そうそう…田沢君…奈々子に…ねぇ…。」

そんな奈津子と康子の態度を見ながら…、
茂樹も…、頭を傾げながら…、
「……。」

「…ん~どうかしたか二人とも…???」
と、奈津子と康子の2人を見ながらの刈谷。

「…ん…、いや、別に、ホラ奈々子~飲んだ、飲んだ。」
と、奈々子にカルピスサワーを勧めながらも奈津子は笑顔で、
そして奈々子の頭を可愛く撫でながら。
そんな奈津子を隣で見ながら奈々子も、ようやく、
「助かった…。」
と、言うような顔で、ニッコリと微笑んで、
自分も飲み掛けのカルピスサワーを喉に流し込む。

「…ん…、これいけるな~!」
と、唐揚げを食べ、顔を頷かせながら微笑む刈谷。

「片倉…、お前も何か食べろ、何にする…、ん~???」
「ふふ…、じゃあ、奈々子には私が美味しいもの…、たのもうっか!」
奈々子の今の心境を知ってか、知らずか、
奈々子が好きそうなメニューを選び、奈々子にその絵を見せて、
テーブルの上のボタンを押す。

そして小さく奈津子が…、
「そっか、そっか…。」



康子の耳元に…。


※※※※※※※※※※※※※

   




その瞬間奈津子。

  1. 2015/07/18(土) 11:51:08_
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「そう言えば…そういう事…あった、あった、私も見てるわ、あの時の事。康子~あんたも見てたじゃな~い。ほら、あのイケメンの彼と奈々子が頭を…こう…。」

両手を使ってその時の状況を思い出しながら話す奈津子。
その話を聞いて、増々小さくなる奈々子…。

「ね、奈々子~あの時のあんた…。」
と、そう言いながら奈津子が奈々子の顔を見ると、
何故かメガネの中の奈々子の顔がほんのりと赤い。

「あっ、はぁ~ヘヘ…。」
と、言葉にもならない言葉をポツリと、奈々子。

「何よ、奈々子…、その…ヘヘ…って…。」
と、奈々子の左腕を右腕で小突いて、
その瞬間奈津子が「!!!!」

「奈々子…、あんた…まさか…???」
と、小さな声で奈々子に声を掛ける奈津子。
奈々子も思わず照れながらも…。
そういう表情にしか、なれない奈々子でもあった。

「そう…か…、それで、今まで…、そうか…。アハハ…。」

今日の事がすっかりと合点がいった奈津子。
けれども、何も言わない奈々子を庇うような感じでもありながら…。

「田沢君~ちゃ~んと奈々子に…、謝んなきゃ…。」

「はっ…???」
と、康子。



その瞬間奈津子。


※※※※※※※※※※※※※

   




何かあったわけ…???

  1. 2015/07/17(金) 06:07:13_
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「その後…???」
と、キョトンとする奈津子。

そして奈々子を除く、その他も…、なにがどうなった状態で、
茂樹の顔を見て、奈々子の顔を見て…。

田沢はビールで赤くなった顔を更に赤くして、
そして少しだけ、汗まで滲ませて…。

片や奈々子は、両腕をまっすぐにそして交互にしながら下に…。
奈津子が康子に…、
「康子、その後って…その後の事…知らないの…???」
「いや…それからはもうレジを後ろにしてたからね…。視界から外れてた…。何かあった訳、田沢君!」
と、康子。

そこに頼んでおいたカルピスサワーと生ビールがテーブルに届く。
「はいはい、カルピス、カルピス、奈々子~!」
と、康子が言い、店員が奈々子の前にカルピスサワーを置く。

生ビールを今飲み終えたジョッキと交換して一口喉に流し込む茂樹。
奈々子も少し喉を潤すように一口だけサワーを口に運ぶ。

「ねぇ~…で…???田沢君。」
と、奈津子。

「あっ、あ~いや~!」
と、奈々子の顔を見ながらの茂樹。

「実は、俺がレジに入った瞬間、奈々ちゃん俺を避けようとして体を反った瞬間にお客さんに渡す小銭を落としちゃったんだよ。…で、その小銭が床にまで落ちて、それを探しながら腰を落として、振り返り様にお客さんの頭とガチン。あれって、結局は俺が悪かったんだよね。ごめんね奈々ちゃん。」

「あっ!!!」
と、奈津子。


何かあったわけ…???


※※※※※※※※※※※※※

   




右手を拳にして…。

  1. 2015/07/16(木) 18:59:14_
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「…えっ、何だ、どうした田沢、それに片倉…。何かあったか…???」
と、ふたりの顔を交互に見ながらの刈谷。

それに奈津子も便乗して…、
「何よ、何々…何かした…???まさか…田沢君…奈々子に…こら~!」
口を真一文字に「キーッ」と、した感じで、
右手を拳にして、振りかぶるような体勢の奈津子に。

「いやいや…、別に…何もしてませんよ…ただ…。」
と、茂樹が次に言う言葉に詰まり…。

「ただ…、奈々子にぶつかりそうになっただけよね~!」
と、茂樹の次の言葉を代わりに言う蒲田康子。

「まぁ…そういう事で…。…って…、何で知ってるの蒲田さん…???」

「…ん…、いや…、丁度その時、レジの方が見えたからさ。ありゃ、奈々子が人を避ける格好になるのも…当然と言えば当然。田沢君…目立つからね…。いや…こりゃ失敬…。」
と、その場の状況を説明する。

その説明を聞きながら、少し体を縮ませるわようになりながらの奈々子。

「えっ…、でも、その程度で、何で田沢君が奈々子に謝っちゃうわけ…。普通じゃないの…。」
と、奈津子。

「いや~その後が…。」
と、田沢。



右手を拳にして…。


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「この前はゴメンな~!」

  1. 2015/07/15(水) 06:09:02_
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店員を呼び、奈々子がいつも飲み慣れているメニューを頼み、
その他にも生ビールを追加しながら、
「もう…部屋に着く頃じゃなかったの…時間的に…???」
と、少しだけ含みを持っていそうな感じで話す奈津子。

「えっ…。あ…、ハハハ…まぁ…そんなとこかな…。」
少しだけ誤魔化すのに苦労しながらも、少し照れながら…の奈々子。

そんな時に不意に飛び出てきた言葉、
「奈々ちゃ~ん、この前はゴメンな~!」
と、刈谷の隣で、焼き鳥を食べてジョッキを空にしてから、そう言う田沢。
その田沢茂樹の言葉に、
「えっ…???」
と、首を傾げる奈々子。

その茂樹の言葉が余りに唐突だったために、隣の店長刈谷純次も、
「…ん…???」

そして向かいに康子に奈津子も…、同じように…、
「…ん…???」
と、茂樹と奈々子と両方の顔を見合わせながら…。

奈津子が最初に…、
「へっ…???田沢君と奈々子…、何かあったの…???」

首を傾げながら、奈々子は思い出した様に、頭の中で…、
「…そうだ…あの時だ…。」
と…。思い掛けないエピソードが健介との出会いを思い出させた。

田沢の顔に目を伏せながらの奈々子…。
「…あっ…、いえ…。」



「この前はゴメンな~!」


※※※※※※※※※※※※※

   




「あは…、来た来た…。」

  1. 2015/07/14(火) 05:35:25_
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「あは…、来た来た、奈々子~ここ、ここ、こっち~!」

いつも使っている居酒屋、店員から案内されて奈々子は、
奈津子たちの待っているテーブルへとゆっくり足を進め、
「お~来たか片倉…、お疲れ、お疲れ、座れ、座れ。」

そう言って奈津子の隣に座るように勧める刈谷。

「いやな、吉川君たちから急に誘われてな、たま~に一緒にどうですかって。まぁ…ここんとこ、皆で飲んでないから、じぁ…ってな訳でな。」
「あっ…、奈々子…あんた…何する???生…???」
と、いきなり奈津子。

「あ…いや…、私は…。じゃあ…、え~と…。」
「はい、メニュー。」
と、奈々子にメニューを渡す蒲田康子。

ただ…、メニューを渡されても、
中々アルコールを飲むような気分にはなれない奈々子…。

けれども今の気分を周りに悟られないためにも…、
「いつもので良い奈々子~???」
と、奈津子。

「…あ、うん…、そう…、それでいいや。」

そう言いながらメニューを閉じて康子に渡し、
一度一息突いて、座り直す奈々子。

「ふぅ~!」
「ごめんね、奈々子、急に呼び出したりして…。」


「あは…、来た来た…。」


※※※※※※※※※※※※※

   




奈津子の声。

  1. 2015/07/13(月) 05:27:53_
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「…いれ…ちゃった…って…まさか…???」

奈々子の頭に、何故か伝わる電話の向こうの賑やかな音…。
いきなり、奈津子の声が途切れたと思ったら、突然男性の声が…。
「…ん…???誰…???片倉…???お~いお疲れ~待ってるぞ~!」

その男性の声に、いきなり低姿勢になる奈々子…。
「…て…、店長…!お疲れ様です。」

咄嗟に電話を耳にお辞儀をする奈々子…。
そして…再び電話の声が奈津子に変わり…。

「へへ…つい~弾みでさ…。奈々子…誘おうって思ったけど…、あんた…すぐ帰っちゃったから…。言いそびれちゃってね…。…も…う…自宅…部屋…戻っちゃった…???…って、言う…感じじゃ~ないね…、その感じじゃ…。」
「えっ…あ…、いや…。」

実際…、奈々子は駅に向かっている途中、
もう数分で駅に辿り着く場所を歩いていた。そして頭の中で…、
「…店長も一緒か…。ん…もう…。」
と、感じながら…、電話の向こうで…。

「おいで、おいで…。店長の奢りよ…。いつもの場所だから…。」
と、無理やりにでも誘う奈津子。

腕時計を見て午後8時過ぎ…。



奈津子の声。


※※※※※※※※※※※※※

   




電話番号に…。

  1. 2015/07/12(日) 06:05:20_
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真子との電話が終わってすぐに、健介の履歴を見ながら紗友莉…。
「あのとき…健介…確か…ワイシャツ…。…どういう事…???」

その時は別に、それほど気にも留めなかった紗友莉だったのだが…、
今の真子との電話での話で…、
「…12年…。まさか…。…でも…。」

そんな風に感じながらも、ふと、指先が、
スマホの健介の履歴に…触れようと…。

けれども、そんな指の動きが、何故かしら全く見当違いの…、
今さっき真子から聞いた電話番号に…。


「はい、もしも…。」
と、言い掛けた途端に相手が…、
「もっしも~し、私~~。」
「えっ???奈津さん…???どうしたの…???」

「ねぇ、奈々子~今、電話大丈夫~???」
少し酔っていそうな雰囲気の声…。

「大丈夫…だけど…奈津さん…???」
既に奈々子は健介と一緒の店を出て駅に向かっている途中だった。

「どしたの奈津さん、別に今日何か予定…なかったよね。」
突然の奈津子からの電話に多少戸惑いながらも…。

「うん。別に予定はなかったんだけどさぁ~けど~…。」
「…けど…???」

「けど…実は…いれちゃった~!」


電話番号に…。


※※※※※※※※※※※※※

   




甦ったワンシーン。

  1. 2015/07/11(土) 05:47:07_
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「自分の思った事は、何とかやってみて、結果がどうあれ…。そういう性格だからね…あんた。」
「……。」

「実は…私も最初にあんたに彼の事…頼まれた時点で、もう分かってたんだけど…。でも、今までのタイプとは全く違うからさ、ある意味では心配だったのよ…。でもこれも一つの経験かな…って思って…。健ちゃんには悪いけど…。」
「健介…???健介は…大丈夫よ、私の事…。!!!」

その時、一瞬紗友莉の脳裏に甦ったワンシーンがあった。
「…健介…あの時…???…」


「紗友ッ、紗友ッ!…ねぇ…紗友、…まさか…健ちゃんと何か…???」
「…あっ、ううん、何でもない。真子…とにかくありがと、感謝してる。…また、電話する。サンキュ。」

そう言って真子との電話を切る紗友莉。
「あっ、ちょっと~紗友…。…ったく~あの子ったら~やれやれ…。」

そう言いながらリビングのソファに落ち着く真子。

「マ~マ、これ…有希が書いたの。」
「えっ、これって有が書いたんだ~上手~うまい、うまい、パパ、これこれ、有の絵…。」

「ん~どれどれ~!お~こいつぁいいや。有…いいぞ、いいぞ~もっと書いてくれ~!」



甦ったワンシーン。


※※※※※※※※※※※※※

   




あの時のインプレッション。

  1. 2015/07/10(金) 10:51:40_
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 「…ん…、分かってるよ…そんな事…。」

真子からいきなり「12年よ。」と、
電話口で突き付けられ、紗友莉も一瞬、胸の鼓動が高鳴ったのだが…、
あの時のインプレッションは今まで経験した事のないものだっただけに…、
真子にはぶっきら棒に答えるしかなかった。

あの…初めて見る異性から、
余りにも自然にエスコートしてくれるかのように手を差し出されて、
その異性の手を握った瞬間。

「この人…まさか私を…。」紗友莉のその時の状況は、
何とかその場で立っていられるかと言う感じだったのである。
しかも…そのすぐ傍に健介がいる事を承知の上で…。

そして、それを健介も気付かずにいたのだった。

「紗友、紗友ッ!」

わずか数秒ではあったが、真子との会話が途切れていた。

「…ん…???あっ…、ごめ~ん真子…。んんん…大丈夫。」
「大丈夫…じゃな~い。あんたの今の沈黙が…全てだね…。ふ~やれやれ…。健ちゃんと言う人がいながら…。けど…もう…12年だもんね…あんたたち…。まっ…、火傷しようが、そんなに深刻に悩む事じゃないか…。」

「バカ。」



あの時のインプレッション。


※※※※※※※※※※※※※

   





言いたい事。

  1. 2015/07/09(木) 05:54:59_
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「…と、は言え。…って、何よ。」

「もしかしたら…あんた…紗友…???ひょっとして…???」
「ひょっとして…???」

「…んもう~私の言いたい事…分かってるでしょ。」
「…ん…???真子の…言いたい…???…ん…まぁ…。」

「…12年よ、12年~ッ!」

そうなのである、12年。高槻真子の心配事は、正に12年。
この12年と言う長い年月。松下健介と鮎川紗友莉、
恋人同士ではありながら…、結婚までは至っていないのである。

付き合っていながらにして、ふたり共…何故かしら…「一緒になろう…。」と、
言う段階にまでは至らなかったのである。

日々生活している住まいも別々である。
たまにどちらかの部屋で共に一夜を明かすと言う事はあるのだが…、
いわゆる…、健介も紗友莉としても、お互いに束縛されるのを嫌っていた。

そんなふたりではあったが、その12年の間に、
別れ話もありはしたが、その度に真子が中に入り、
宥めていたと言うのが過去から現在に至っている。

その危機的状況と言う場面も、どちらかと言うと紗友莉の方が、
真子に泣き付くと言うケースだったのである。



言いたい事。


※※※※※※※※※※※※※

   




頼んで正解。

  1. 2015/07/08(水) 05:31:35_
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テーブルに置いたスマホに着メロ。
テレビで録画をしておいた洋画を観ていた紗友莉が、
着メロの相手を見てすぐさま電話に出る。
「あたし――分かったッ???」
「分かった――じゃな~い~!下手すりゃ私…、健ちゃんから怒られるんだからね~!」

「分かってる、分かってる。絶対に真子には迷惑掛けないから…。ごめん。…で…???」
「まぁ…健ちゃんと一緒だったら、連絡先なんてもらってないだろうから…。分かるはずないと思うんだけど…。彼…、しばらくは日本に滞在しているみたい。連絡先は…。」

「ふんふん…、えっ、そうなの…。へぇ~そっか~な~るほどね~!やっぱり真子に頼んで正解。サンキュ~!」
「だ~か~ら~紗友~!お願いだから…健ちゃんには絶対に――ッ!」

「分かってるって…。」
「…んもう…、まさかあんたから、こういう事、頼まれるなんて…夢にも思ってなかったよ。何…、変な事…考えてる訳じゃないでしょうね~???紗友の事だから…大丈夫だとは思うから…、仕方ない…調べたんだけど…。」


電話の相手は大学時代からの親友、高槻真子、
雑誌記者である。


「…と、は言え。」



頼んで正解。


※※※※※※※※※※※※※

   




君の顔に…。

  1. 2015/07/07(火) 18:42:47_
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「君の…顔…???正直言って、俺…君に…一目惚れ…したみたい。」

その声を聞いた途端に奈々子の胸は「ドキン!!!」
ドキンとしたと同時に…、
「…だから…、私とじゃバランスが…。」
と、思った途端に、健介がまた…、
「どうすんだよ…、こんなんになっちゃって…。」

「はぁ~???どういう…???」
「ごめん、俺って、人に隠し事するのって、嫌いなタイプなんだ。だから、ある意味では人に誤解される事も…時にはあるんだ。だから、君にも…初めて面と向かって…こんな事を言うのも何なんだけど…。君に一目惚れ…。なんだけど…、悪い、俺…彼女もいる。」

「やっぱり…。…って…、はぁ~~???」
「彼女…いるんだよ…俺に…。」

奈々子はあの時に感じた…甘酸っぱい感傷が、
事も見事に…こころの中で崩れて行くのを感じた。
黒縁のメガネの中で…、そして、顔を引きつかせながらも…。

「話にならない…。」

そう感じながらも…、けれども…今日のあの…「風邪…引かれたら困る。」のあの一言が、
何故かしら…忘れられなかった。

そして…こころの中で…、
「…不器用…、だけど…優しい。…」

そんな風にも感じた。

「あの~私…。」


君の顔に…。


※※※※※※※※※※※※※

   




甘酸っぱい感傷。

  1. 2015/07/06(月) 09:37:43_
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そう言った途端に…、
「ふ~ん。」
と、溜息を突いて…。
「私…何考えてんだか…。…んな事、ある訳ないでしょ。こんな素敵な男性…、他に、誰か素敵な女性…いるに決まってる。」

一瞬、奈々子の脳裏に甦った、あの言葉、
「奈々子…あんたも…中々…隅に置けないじゃん。…ハハ…奈々子にもとうとう…春が来た~か!…で…、相手は…???」
と、言う奈津子の言葉だった。

一瞬、奈津子のその言葉に…「…私にも彼が…。」と、
言う思い掛けなく甘酸っぱい感傷にも似た感覚を覚えたのだが、
こうやって、その本人を目の当たりにすれば、するほどに、
「…わたしなんて、全くバランスなんて取れない。…」
そんな風に感じたのだった。


「参ったな。」
と、健介。

「えっ???」
「参ったよ、君には…。」

「えっ…何が…???」
「図星だよ、全く図星。君の言う通り。俺、君にデートを申し込みたかった…みたい。」

「…みたい…???」
「あ~みたい。だ。どうしちまったのかね~俺…???あのときのあの顔、そしてあの写真の顔が一致しなかったら、こういう事には…。」

「失礼だけど…、私の顔って…???」



甘酸っぱい感傷。


※※※※※※※※※※※※※

   




取れない均衡。

  1. 2015/07/05(日) 10:54:15_
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奈々子の頭には、あのとき、床に倒れた自分に手を差し出してくれた、
そして、風邪をひかれたら困ると言って、
代わりのブラウスを買ってくれた時の事が思い出されていた。

こんな無愛想な恰好をしている私に…。

傍から見れば、全く均衡など取れない、
完璧にアンバランスな男と女であるはずなのに…。
そんな事を考えながらも…。

けれども、今目の前にいる、他の女性も、放ってはおかないであろう二枚目で、
ハンサムなこの男性に、思わず…、
「クスッ!」

「えっ???なんか…俺…変な事…言った???」
「んんん…。」

奈々子は頭を左右に振り、あらためて健介に、
「偶然が偶然として…繋がったのね…。確かに…。頭…ぶつかって、それから体にぶつかって…。雨にびしょ濡れになって…。」
「そして…、俺は…顔を見て、一瞬閃いて、そして、写真を見て、またまた閃いて…、それが偶然。そしてお次は決定的。君に出会えた。」

「もしかして…、それって、こんな私に…。初めてこうやって会った私に…、あなたのような人が…、まさか…なに…を…???」


取れない均衡。


※※※※※※※※※※※※※

   




あったかい。

  1. 2015/07/04(土) 09:39:08_
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「あれ…???その…顔…だと…、怒ってる…かな…???」

目の前で、もの凄くハンサムな…、
それでいて話している事柄も、しっかりと道理が叶っているこの相手が、
自分をどのように感じていてくれているのか…。
それも知りたかったが、自分がモデルの時には、
全く普段の自分を表現すると言う事に拘らずに、
自分自身に安らぎを持って、誰かに…癒しをもたらしたいと言う気分で、
今まで撮影に当たって来た事を、
「…この人は知っているのだろうか…???…」

そんな風にも感じながら…。

「何だか…、これだけは言える。包み込んでくれる。あの時…、君の素顔を見て、俺…あっ!!!って思ったんだ。この人…あったかい。…って…。」
「あった…かい…???」

「初めて面と向かって、本人目の当たりにして、真面に言うのも、可笑しな…、それに…厚かましい…って…思われると…。」
「わたし…。」

「ごめん、ごめん…。俺…初めてなんだ。何て言うかな…。懐かしさもあって、それでいてあったかくしてくれる。そんな人…。俺のお袋以外に…。」



あったかい。


※※※※※※※※※※※※※

   




程よい緊張感。

  1. 2015/07/03(金) 09:56:59_
  2. 友達、恋人、恋愛、結婚、家庭生活
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「実はその写真を見て、俺もびっくり。まさか…。と、思ったんだけど…。見れば、見るほど、あの時の君なんだ。…で、失礼を承知で、ルポゼ関連の雑誌を虱潰しに見て、辿り着いた…と、言うのが…片倉奈々子と言う女性の名前。」

その頃には既に、周りは殆ど、別の客層に変わっていた。
奈々子の鼓動はまだ高鳴っていた。

そして…、
「まさか…あの時、頭をぶつけて、メガネ外した私の顔…。あの…時の私の顔で…、この…写真…、結びついた。…と、言う事…???」
「偶然が…、偶然を呼んだの…かもしれないけど…。ただ…、これだけは言える。」

奈々子の鼓動は、あの時、カメラマンの小川直樹から電話があった時と、
同じような感覚を覚えながらも…、けれども何処かで、
「…私を探してくれてる人…。」

そんな風にも感じられて、ある意味では、程よい緊張感を感じていた。

つまりはこうである。
相手がどのような人物かは皆目見当は付かない訳だが、
けれども、そんな見当はずれの人物に、自分自身を見抜かれたと言うのが、
奈々子自身、嬉しさも加味し始めていたのだった。



程よい緊張感。


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